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    前編では、節税目的で行った養子縁組が、
    なぜ相続の場で火種になりやすいのかを見てきました。

    中編では、養子縁組が相続にどのような影響を与えるのか
    実務でどこが争点になりやすいのかを整理します。

    ■養子は「実子と同じ相続人」

    まず大前提として、養子は法律上、実子と同じ相続人です。

    相続分も原則として同一であり、

    ・実子2人+養子1人
    であれば、相続分は「3分の1ずつ」になります。

    この点を理解しないまま相続が始まると、実子側は強い不満を抱きやすくなります。

    「相続税対策のための形式的な養子なのに、なぜ同じ取り分なのか」

    ここが最初の大きな摩擦点です。

    ■節税効果がそのまま不公平感に変わる

    養子縁組の節税効果は、基礎控除額や生命保険非課税枠が増える点にあります。

    しかし実務では、この“節税の成果”が、
    相続分の減少という形で実子に跳ね返ることになります。

    ・税金は減った
    ・でも、自分の取り分も減った

    この構図が、「節税のために犠牲にされた」という感情を生みやすいのです。

    ■「誰の意思だったのか」が問題になる

    揉めるケースで必ず出てくるのが、養子縁組は誰の意思だったのかという点です。

    ・被相続人本人の強い希望だったのか
    ・周囲が勧めたものだったのか
    ・税理士や家族主導ではなかったか

    特に、実子が「聞いていない」「納得していない」場合、
    養子縁組そのものへの不信感が強まります。

    「本当に父(母)の意思だったのか」
    という疑念は、相続全体を不安定にします。

    ■嫁養子・婿養子特有の難しさ

    嫁養子や婿養子の場合、法的には相続人でも、
    感情的には“外から来た人”と見られがちです。

    ・家族関係の距離感
    ・これまでの付き合い方
    ・日常的な役割

    こうした積み重ねが弱いほど、相続の場で拒否反応が強くなります。

    「家族として迎えたのか」
    「相続対策の道具だったのか」

    この評価が分かれることが、対立を深める原因になります。

    ■養子縁組の無効を争えるのか

    実子側からよく出る質問が、「養子縁組を無効にできないのか」という点です。

    結論として、適法に成立している養子縁組を、
    相続を理由に無効にすることは極めて困難
    です。

    節税目的であっても、それだけで無効になることはありません。

    この現実を知らずに争い始めると、時間と感情だけが消耗されていきます。

    ■中編まとめ

    ・養子は実子と同じ相続権を持つ
    ・節税効果が不公平感に変わりやすい
    ・養子縁組の意思形成が重要な争点になる
    ・嫁養子・婿養子は感情対立が起きやすい
    ・養子縁組の無効主張はハードルが高い

    次回の後編では、養子縁組がある相続で、実務上どう折り合いをつけるのか
    揉めないために必要な生前対策を解説します。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・養子縁組がある相続の全体整理
    ・相続人・相続分の確認
    ・感情対立を踏まえた協議方針の整理
    ・遺言書・生前対策の助言
    ・専門家と連携した相続サポート


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