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    相続の場面で、家族が戸惑うケースの一つが、相続人の中に破産経験者がいる場合です。

    「もう破産は終わっている」
    「家族の相続だから関係ない」

    そう考えて進めてしまい、後から問題が表面化するケースも少なくありません。

    今回は、相続人に破産者がいる場合、
    なぜ相続手続きで注意が必要なのかを整理します。

    ■Aさん家族のケース

    亡くなったのは父・Aさん。
    相続人は次の3人でした。

    ・妻のBさん
    ・長男(安定した収入あり)
    ・次男Cさん(数年前に自己破産)

    遺産は、
    ・預貯金
    ・地方にある土地建物

    Bさんと長男は、
    「Cは破産しているから、相続分はもらえないのでは」
    と考えていました。

    しかし、この認識には大きな落とし穴があります。

    ■破産していても相続権は消えない

    自己破産をしていても、相続人としての地位は失われません。

    破産は、借金の返済義務を整理する制度であり、
    親族関係や相続権を断ち切るものではないからです。

    つまり、Cさんは破産者であっても、
    法律上は他の相続人と同じ立場にあります。

    ここを誤解したまま話を進めると、後々トラブルの火種になります。

    ■本当の問題は「相続分の行き先」

    問題の本質は、「相続分が“誰の支配下に入るか”」です。

    破産者が相続によって取得した財産は、状況によっては
    債権者の回収対象となる可能性があります。

    つまり、家族としては「Cの取り分」と思っていても、
    実際には債権者が関与してくる余地がある、ということです。

    ■家族内の判断が裏目に出ることも

    実務では、次のような判断が問題になることがあります。

    ・「現金はCに渡さず、不動産だけにしよう」
    ・「名義だけCにして、実際には使わせない」
    ・「話がまとまっているから問題ない」

    しかし、こうした対応は、法的に問題視される可能性があります。

    場合によっては、
    ・破産管財人が介入する
    ・遺産分割の有効性が争われる
    ・他の相続人まで巻き込まれる

    といった事態に発展することもあります。

    ■「分け方」を考える前に必要な整理

    相続人に破産者がいる場合、まず整理すべきなのは次の点です。

    ・破産手続は終了しているか
    ・免責は確定しているか
    ・債権者からの請求リスクは残っていないか

    これを確認せずに遺産分割を進めると、後からやり直しになる可能性があります。

    次回の中編では、破産手続の状況ごとに、相続がどう扱われるのか
    実務での判断ポイントを詳しく解説します。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・相続人に破産者がいる場合の全体整理
    ・破産手続と相続の関係の確認
    ・遺産分割前のリスク分析
    ・破産管財人・専門家との連携支援
    ・相続トラブルを防ぐための事前整理


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