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    「家族なんだから話せば分かる」——
    そう信じて始めた遺産分割協議が、気づけば数か月、あるいは数年も進まない。
    相続の現場では、驚くほどよくある光景です。

    前編では、調停に行く前に知っておきたい
    “なぜ協議がまとまらないのか”という根本原因をケースとともに整理します。


    ■ケース:3人兄弟で話し合いが完全にストップ

    被相続人は父Hさん。
    相続人は、長男Aさん、次男Bさん、長女Cさんの3名。

    父の自宅と預金が遺産でしたが、兄弟の主張は平行線になりました。

    • Aさん:「自分が同居して世話をした。家は自分が継ぐべき」
    • Bさん:「公平に3等分すべきだ」
    • Cさん:「実家に戻る気はない。現金で清算してほしい」

    何時間話しても堂々巡り。しまいには、
    「お前は何もしていなかった」
    「昔のことを蒸し返すな」
    と感情的な言い争いになり、協議は完全に停止しました。


    ■遺産分割がまとまらない理由は“法律の争い”ではない

    多くの人が誤解していますが、協議が止まる原因は
    法律や制度が複雑だからではありません。

    実務で頻発する原因は次の3つです。

    ①「感情」と「事実」が混ざってしまう

    介護の負担、過去の不満、兄弟間の上下関係など、
    相続とは関係ない“感情の残骸”が協議の席に持ち込まれます。

    ②ゴール(全体像)が共有されていない

    「何をどう分けるために今話しているのか」が曖昧だと、
    議論が迷子になり、誰も譲れなくなります。

    ③“合意の順番”が間違っている

    いきなり「家は誰がもらうか」から話し始めるのは、
    いきなり数学の最終問題を解けと言われているようなものです。

    協議は本来、
    ①財産の全体像 → ②評価 → ③分割案の比較
    という順番で進めるのが鉄則です。


    ■「家庭裁判所の調停に進むべきか」の判断基準

    前編で押さえておくべきポイントは、
    **調停は“最後の手段”ではなく、“話し合いを再開させる手段”**だということです。

    次の条件に1つでも当てはまるなら、調停が視野に入ります。

    • 相続人の誰かが協議に応じない
    • 感情的対立で議論が進まない
    • 何をどう決めるべきか整理できていない
    • 第三者の助けがないと公平に話し合えない
    • 実家の評価・特別受益・寄与分などで意見が一致しない

    調停は、裁判ではなく、中立の調停委員が話し合いを整理してくれる制度です。
    感情ではなく「論点」に戻してくれるので、協議の行き詰まりを解消する効果があります。


    ■前編まとめ

    ・遺産分割がまとまらない原因の多くは“感情”にある
    ・協議は「財産の全体像 → 評価 → 分割案」の順で進めるのが基本
    ・調停は“争う場”ではなく、話し合いを再開させる仕組み
    ・行き詰まりを感じたら、早めに専門家か調停の利用を検討する

    次回(中編)では、
    実際に調停がどんな流れで進むのか、何を準備すれば良いのか
    を詳しく解説します。


    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    • 相続財産の整理・一覧表の作成
    • 協議が止まっている原因の分析(感情・事実の切り分け)
    • 説明資料の作成(見える化の支援)
    • 調停を見据えた事前準備(財産資料・経緯整理)
    • 司法書士・弁護士との連携によるワンストップ支援

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