相続の現場で最も揉めやすい財産が 不動産 です。
中でも実家の評価をめぐる争いは非常に多く、
と、兄弟それぞれが“自分に都合の良い数字”を持ち寄り、
話し合いが全くかみ合わなくなる状況がよく見られます。
今回のケースの主人公は、3人きょうだい(長男Gさん、次男Hさん、長女Iさん)。
亡くなった母の遺産の中で最大の財産が 築40年の実家 でした。
母の死後、その実家は空き家となり、
遺産分割協議で最初に火種となったのが 評価額の決め方 です。
老朽化が激しく、修繕費も高額。「1,000万円が妥当」と主張。
地元の不動産会社からは“900~1,100万円”の査定あり。
「更地にすれば2,000万円近い」とネット査定の高額値を信じていた。
「公平に分けたい」と言うものの、専門知識がなく判断が難しい。
数字がバラバラの理由は、
評価方法が違えば金額が変わる仕組み にあります。
代表的な評価基準は以下の4つ。
市場価格をもとにするが、会社ごとのバラつきが大きい。
公的評価だが、市場価格の約70%が目安。
相続税評価で用いるもの。市場価格の約80%。
複数社が競い、高めに出やすい。
つまり、
「誰の出した数字を基準にするか」で揉めるのは必然 なのです。
さらに今回は、
といった不利な要素も存在していました。
これらの“減価要因”を考慮すると、
単純な高額査定を信じることは危険です。
次回(第10話②・中編)では、
3人兄弟がどの評価基準を採用し、
どのように“公平な価格”に合意したのかを解説します。
・不動産の評価方法の整理と比較資料の作成
・路線価・固定資産税評価額などの客観的データの提示
・不動産会社との調整支援
・遺産分割協議書の作成
・相続登記を含む司法書士連携サポート
・兄弟間の説明資料作成と誤解の解消支援