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    ■“嫁の貢献”は最終的にどう扱われたのか

    中編で、専門家の説明を受けたことで、兄弟Bさん・Cさんの態度は徐々に変化しました。
    「長男の嫁だから当然」「相続は関係ない」といった冷たい雰囲気から、
    「確かに母の生活はMさんの支えなくして成り立たなかった」という理解へ。

    しかし、遺産分割協議の結論は、必ずしもMさんの希望通りにはいきませんでした。

    ✔ 結論

    ・Mさん個人の寄与分 → 認められない
    ・長男Aさんの間接的寄与としての主張 → 一部考慮
    という“折衷案”に落ち着いたのです。

    具体的には、兄弟3人の法定相続分は維持しつつ、
    「話し合いによる調整」として、預貯金の一部を長男に多く配分する形となりました。

    これはあくまで「寄与分としての法的認定」ではなく、
    家族の話し合いによる“実質的な配慮” に過ぎません。

    ■Mさんの本音と、兄弟の本音が交錯した瞬間

    決着の直前、Mさんはこう語りました。

    「法律で報われないのは悔しい。でも、
     あなたたちが私のことを認めてくれたなら、それでいい。」

    これに対しBさんは、静かに頭を下げました。

    「本当に世話になった。
     母は、Mさんがいたから最後まで家で過ごせたんだと思う。」

    感情の溝が埋まったことは、相続割合以上に大きな意味を持ちました。
    相続は“お金”だけではなく、“家族の気持ち”が深く関わる場面であることを象徴しています。

    ■法律と現実——なぜ嫁の貢献は報われにくいのか?

    今回のケースを振り返ると、次の点が明らかになります。

    ●①「相続人ではない」という絶対的ルール

    長男の嫁は相続人ではないため、寄与分は主張できません。

    ●②制度が「家族の実態」に追いついていない

    長男の嫁が義父母の介護を担う家庭は多いものの、
    制度上は“無償の家事労働”扱いになりがちです。

    ●③“証拠”がなければなおさら認められない

    介護の頻度、支出、兄弟との負担差など、
    裏付けがなければ主張が難しくなります。

    ●④話し合いの質によっては解決可能

    今回のように、

    • 専門家が介入
    • 貢献を丁寧に整理
    • 感情のねじれを可視化
      することで、調整に至る家族も多いのです。

    ■今後のトラブルを避けるために必要な“生前の備え”

    「嫁の貢献」が争いの火種にならないためには、
    義母・義父が元気なうちからの準備が重要です。

    ◎1. 遺言書で“感謝と相続の方向性”を明記する

    「長男家への配慮」を明確に示すことで争いを防止。

    ◎2. 任意後見や家族信託で“役割分担”を可視化

    介護・財産管理の負担と権限を整理できます。

    ◎3. 介護記録・支出記録を日頃から残す

    いざという時、説明資料として大きな力を発揮。

    ◎4. 兄弟間の話し合いを定期的に

    関係性が強固な家庭では争族は驚くほど少なくなります。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・嫁・長男・兄弟間の貢献整理と法的評価のアドバイス
    ・間接寄与分として主張するための資料作成・根拠整理
    ・遺産分割協議書・説明資料の作成
    ・遺言書・家族信託・任意後見など生前対策の設計
    ・相続トラブル予防の家族会議サポート
    ・司法書士・税理士・弁護士との連携によるワンストップ支援


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