数次相続(すうじそうぞく)とは、一次相続(親などの相続)の手続きが終わる前に、相続人の一人が亡くなり、次の相続(二次相続)が続けて発生する状態をいいます。
例)父が死亡 → 相続手続き未了の間に母が死亡。父の遺産の母の取り分は、母を通じて母の相続人(子ども等)へ承継されます。
■ 代襲相続との違い
- 代襲相続:被相続人の子が「相続開始時点で」すでに死亡等の場合に、孫が代わりに相続する制度。
- 数次相続:一次相続開始「後」に相続人が亡くなることで相続が連鎖する現象。
→ 似ていますが、発生時点と法律構造が異なります。
■ 進め方の基本(順序がカギ)
- 一次相続(先に亡くなった方)の相続人確定・財産確定
- 一次相続の遺産分割(又は法定相続分での承継)を確定
- 一次相続で亡くなった相続人に割り当てられた持分を、二次相続(後に亡くなった方)へ承継
- 二次相続の遺産分割を行う
※実務では、相続関係説明図を一次・二次で2枚作ると整理がスムーズです。
■ 必要書類(代表例)
- 一次・二次それぞれの出生~死亡までの連続戸籍・除籍・改製原
- 各相続人の現在戸籍、住民票(除票)
- 不動産の登記事項証明書・固定資産評価証明書、預貯金等の残高証明
- 遺言書(あれば検認済みの写し等)
- 遺産分割協議書(一次用・二次用)
※書類量が多くなるため、系統別のファイルで管理すると混乱を防げます。
■ よくある詰まりポイント
- 誰がどの相続の当事者かが混ざる
→ 一次・二次を分けて相続関係説明図を作成。
- 未登記のまま次へ
→ 一次の名義変更(相続登記・預貯金払戻し)を確定させ、二次の承継へ。
- 期限への対応
→ 相続放棄・限定承認は自己の相続を知った日から原則3か月。相続税申告は相続開始から10か月。数次相続でも期限は個別に進行します。
■ 実務のコツ
- 財産目録を一次・二次で色分けし、「誰経由で動く持分か」を明示。
- 遺産分割協議書には、一次の分割結果を踏まえた二次の帰属を丁寧に記載。
- 共有が増えやすいため、代償分割や換価分割も選択肢に。将来の管理を見据えた解決を。
■ 小樽つちや行政書士事務所でできること
- 戸籍収集・相続人確定、相続関係説明図(一次・二次)の作成
- 財産目録作成・金融機関提出用書類の整備
- 遺産分割協議書(一次・二次の条項整理、数次特有の書き分け)
- 不動産の相続登記は司法書士、税務申告は税理士、家庭裁判所手続は弁護士等と連携して進めます。
■ おわりに
数次相続は、「順番通りに整理する」だけで大きく手戻りを減らせるテーマです。
一次と二次を切り分け、相続人と財産の流れを図解しながら進めれば、複雑なケースでも着実に完了できます。
小樽つちや行政書士事務所が、書類面の整備から他士業連携まで丁寧にサポートします。まずはお気軽にご相談ください。