前編では、山林が相続財産として残った場合、
必ずしも「資産」とは限らず、“負動産”となる現実を整理しました。
中編では、山林が売れにくく、共有状態になると処分が難しくなる問題を解説しました。
後編では、山林相続にどう向き合うべきか、現実的な対応策を考えていきます。
山林というと、すぐに「価値がない」と考えがちです。
しかし実際には、
・林業利用の可能性
・隣接地所有者の購入希望
・太陽光など土地利用
など、一定の価値が見込まれるケースもあります。
まずは、
・所在地
・面積
・利用状況
・周辺環境
を整理し、本当に処分が困難な土地なのかを確認することが重要です。
もし山林以外に大きな資産がなく、管理負担が大きい場合は、相続放棄を検討することもあります。
相続放棄をすると、
・山林
・預金
・その他財産
すべての相続権を放棄します。
ただし、
・原則3か月以内に家庭裁判所へ申述
・財産を処分すると放棄できない
・次順位の相続人に相続が移る
といった注意点があります。
近年注目されている制度として、相続土地国庫帰属制度があります。
これは一定の条件を満たした土地を、国に引き取ってもらう制度です。
ただし、
・境界が明確である
・管理が適切である
・建物や担保がない
などの条件があります。
また、審査手数料や負担金も必要です。
すべての土地が対象になるわけではありませんが、選択肢の一つとして検討する価値があります。
山林相続で最も避けたいのは、長期的な共有状態です。
共有が続くと、
・処分が困難
・管理責任が曖昧
・次世代で相続人が増える
といった問題が発生します。
できる限り、
・一人が取得する
・売却して清算する
など、所有関係を明確にしておくことが重要です。
・山林の価値をまず確認する
・相続放棄という選択肢
・相続土地国庫帰属制度の活用
・共有状態を長期化させない
山林相続は、「財産が少ないから揉めない」とは限りません。
むしろ、処理が難しい不動産ほど長期的な問題になりやすいのです。
・山林の相続人確定
・共有状態の整理
・相続放棄の検討支援
・遺産分割協議書作成
・相続土地国庫帰属制度の検討支援