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    前編では、著作権や収益化アカウントが相続財産になり得ることを、
    中編では、ログイン障害や規約の壁、評価の難しさを整理しました。

    後編では、デジタル遺産で揉めないために何が必要か
    生前にできる具体的な対策を見ていきます。

    ■Aさんの相続が直面した現実

    Aさんの動画配信チャンネルは、毎月一定の広告収益を生んでいました。

    しかし、ログイン情報が不明のままでは、
    管理も継続もできません。

    結局、プラットフォームに死亡の事実を届け出て、
    アカウントを停止するという選択をしました。

    収益の可能性はあったものの、引き継ぎが現実的でなかったためです。

    「価値があるのに活かせない」
    これがデジタル遺産の難しさです。

    ■揉めないための基本原則

    実務上、デジタル遺産で混乱を避けるには、次の原則が重要です。

    ・利用サービスの一覧を残す
    ・ログイン情報の管理方法を決める
    ・収益の有無を家族と共有する
    ・著作権の扱いを整理しておく

    特に、収益がある場合は、その存在を相続人が認識しているかどうかで、対応の難易度が大きく変わります。

    ■パスワードの扱いは慎重に

    一方で、単純にパスワードを共有することが、常に最善とは限りません。

    セキュリティや不正利用の問題もあるため、

    ・パスワード管理ツールを利用する
    ・信頼できる第三者に保管を依頼する
    ・エンディングノートに記載する

    といった方法が考えられます。

    重要なのは、「家族が存在を把握している」状態を作ることです。

    ■著作権という“見えない財産”

    動画や文章、音楽などの著作物は、形のない財産です。

    しかし、将来にわたり収益を生む可能性もあります。

    ・電子書籍の印税
    ・音楽の利用料
    ・写真の使用料

    これらを放置すれば、権利行使ができなくなる場合もあります。

    デジタル遺産は、「放っておくと消える財産」でもあるのです。

    ■生前対策が最大の予防策

    最も有効なのは、やはり生前対策です。

    ・遺言書で著作権の帰属を明示する
    ・収益アカウントの引き継ぎ方針を決める
    ・必要に応じて法人化を検討する

    これらを準備しておけば、相続開始後の混乱は大きく減ります。

    ■後編まとめ

    ・デジタル遺産は放置すると失われやすい
    ・ログイン情報の管理が鍵になる
    ・著作権は重要な財産になり得る
    ・生前に整理しておくことが最大の対策
    ・家族に存在を共有することが第一歩

    相続は、もはや不動産や預金だけの問題ではありません。

    目に見えないデジタル資産も、確実に家族へ影響を与えます。

    だからこそ、早い段階で整理し、形のない財産も守る視点が求められます。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・デジタル遺産の洗い出しと整理
    ・著作権相続の確認と助言
    ・収益評価の検討
    ・遺産分割協議書作成支援
    ・専門家と連携した相続対応


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