相続財産を調べるとき、
「家の中を探したけれど、通帳はこれだけでした」
と言われることがあります。
以前であれば、通帳やキャッシュカードから、利用していた金融機関をある程度把握できました。
しかし現在は、紙の通帳を発行しない銀行や、スマートフォンやパソコンだけで取引するネット銀行・ネット証券もあります。
そのため、
「通帳が見つからない=口座がない」
とは限りません。
発見編では、ネット銀行やネット証券を見落とさないための確認ポイントを整理します。
■紙の通帳を持っていない人もいる
ネット銀行では、残高や取引履歴をアプリやウェブサイトで確認することがあります。
ネット証券でも、
・口座開設
・株式や投資信託の売買
・入出金
・取引報告書の確認
までオンラインで完結することがあります。
家の中を探しても、銀行名や証券会社名が書かれた通帳が出てこないこともあります。
紙の資料がないからといって、金融資産がないとは判断できません。
■ほかの銀行口座から手掛かりが見つかることがある
まず確認したいのが、手元にある通帳の入出金履歴です。
例えば、
・ネット証券への振込
・証券会社からの入金
・別の銀行への定期的な資金移動
・金融サービス名と思われる引き落とし
などがあれば、別の口座を利用していた可能性があります。
給与口座から毎月一定額を移していた場合、その先がネット銀行や証券口座ということもあります。
一つの通帳だけでなく、資金がどこへ動いていたかを見ることが大切です。
■スマートフォンやパソコンも手掛かりになる
デジタル端末には、金融機関を知る手掛かりが残っている場合があります。
例えば、
・銀行や証券会社のアプリ
・金融機関からのメール
・ブラウザのお気に入り
・保存されたPDFや取引書類
・各種サービスからの通知
などです。
ロックが解除できない場合は無理に操作せず、通帳や郵便物などから探せる情報を確認します。
■郵便物も確認する
ネット銀行やネット証券でも、すべての連絡が電子メールだけとは限りません。
・口座開設時の書類
・税金関係の書類
・重要なお知らせ
・本人確認に関する郵便物
などが残っていることがあります。
机の引き出しや書類棚、郵便物を保管している場所も確認します。
■発見編まとめ
相続財産を調べる際、通帳が見つからないからといって、預貯金や証券口座がないとは限りません。
ネット銀行やネット証券では、紙の通帳を使わずに取引していることがあります。
そのため、
・手元の通帳の入出金履歴
・スマートフォンやパソコン
・メール
・郵便物
・金融関係資料
などから、口座の手掛かりを探していきます。
相続では、見えている財産だけでなく、「まだ見つかっていない財産がないか」という視点も大切です。
次回の調査編では、ネット銀行・ネット証券の存在が疑われる場合に、メールや郵便物から情報を整理する方法を見ていきます。
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