前編では、誰が相続するのかだけでなく、売却、管理、賃貸、解体などの方針を決める必要があるとお伝えしました。
中編では、空き家のままにする場合に、確認しておきたい管理上の注意点を整理します。
■空き家は「たまに見る」だけでは足りない
相続人の誰かが「たまに見に行く」という話になることがあります。
ただ、空き家の管理は、外から建物を見るだけでは足りない場合があります。
玄関や窓に異常がないか。
雨漏りや水漏れがないか。
室内にカビや湿気が出ていないか。
郵便物がたまっていないか。
草木が隣地や道路にはみ出していないか。
建物の外壁や屋根に傷みがないか。
人が住まなくなった家は、換気や通水がされにくくなります。
小さな異常に気づかないまま時間が経つと、修繕費が大きくなることもあります。
■ライフラインと保険を確認する
空き家にする場合、電気、水道、ガスをどうするかも決める必要があります。
すぐに売却や解体をするのであれば、停止を検討することもあります。
一方で、定期的に室内を確認したり、冬場の凍結防止を考えたりする場合は、最低限の契約を残すこともあります。
水道を止めるのか。
ガスの閉栓をするのか。
このあたりを曖昧にしていると、水道管の凍結、漏水、火災、事故などにつながることがあります。
火災保険も、契約者死亡後の扱いや、空き家状態でも補償されるのかを保険会社に確認した方がよい場合があります。
■郵便物と固定資産税の通知を見落とさない
空き家になると、郵便物の管理も重要になります。
役所からの通知、固定資産税の納税通知書、保険会社からの案内、金融機関からの書類などが届くことがあります。
郵便物を長期間放置すると、重要な手続きを見落とすことがあります。
誰が郵便物を確認するのか。
転送届を出すのか。
納付期限を誰が管理するのか。
相続人間で決めておくことが大切です。
■近隣対応も考えておく
草木が伸びる。
雪が隣地に落ちる。
屋根や外壁の一部が傷む。
不審者が出入りしているように見える。
こうした場合、近隣の方から連絡が入ることがあります。
そのときに、誰が連絡を受けるのか、誰が現地対応するのかを決めていないと、対応が遅れることがあります。
相続人が遠方に住んでいる場合ほど、緊急時の連絡先や、現地確認をお願いできる人を整理しておきたいところです。
■中編まとめ
親の家に誰も住まない場合、空き家の管理は「たまに見に行く」だけでは足りないことがあります。
建物の状態、室内の換気、通水、郵便物、草木、雪、近隣対応など、確認すべきことは少なくありません。
また、電気、水道、ガス、火災保険、固定資産税の通知なども、誰が管理するのかを決めておく必要があります。
空き家をしばらく残すのであれば、管理する人、確認する頻度、費用負担、緊急時の連絡先を整理しておくことが大切です。
次回の後編では、親の家を売却する場合や、解体する場合、共有名義にする場合の注意点について整理します。
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