前編では、遺産分割協議書に載せる財産を考えるときは、まず遺産分割の対象になる財産かどうかを確認する必要があるとお伝えしました。
中編では、実際に遺産分割協議書へ載せる財産について、どのような点でつまずきやすいのかを整理します。
■預貯金は金融機関が確認できるように書く
預貯金を遺産分割協議書に載せる場合、単に「預金」や「銀行口座」と書くだけでは足りないことがあります。
通常は、金融機関名、支店名、預金種別、口座番号などを確認し、手続き先が特定できる形で記載します。
また、相続開始後に利息が付いたり、公共料金などの引き落としがあったりすることもあります。
そのため、協議書に記載する金額をどう考えるか、実際の解約時の残高と差が出た場合にどう扱うかも確認しておきたいところです。
預貯金は一見分かりやすい財産ですが、口座ごとに整理しないと、金融機関の手続きで確認が必要になることがあります。
■不動産は登記簿の記載を確認する
不動産を遺産分割協議書に載せる場合は、登記簿の内容を確認することが大切です。
住所として使っている表記と、登記簿上の所在、地番、家屋番号は一致しないことがあります。
普段は「小樽市〇〇町の自宅」と呼んでいても、相続登記の手続きでは、登記簿上の表示に基づいて特定する必要があります。
土地と建物が別々に登記されている場合や、私道持分、共有持分がある場合もあります。
名寄帳や固定資産税評価証明書で把握している不動産と、登記簿上の記載が完全に一致するとは限りません。資料を照合しながら、どの不動産を協議書に載せるのか確認することが大切です。
こうした財産を協議書に載せ忘れると、後から追加の協議書が必要になることがあります。
■自動車や株式なども確認が必要
預貯金や不動産以外にも、自動車、株式、出資金、未収金などが遺産分割の対象になることがあります。
自動車であれば車検証上の所有者、株式であれば証券会社や銘柄、出資金であれば出資先などを確認します。
資料が手元にない場合でも、過去の郵便物、通帳の入出金、保険証券、車検証の写しなどから財産の手がかりが見つかることがあります。
名義変更や解約手続きが必要になる財産は、手続き先が分かるように記載しておくことが重要です。
一方で、少額だから、古いものだからという理由だけで確認を省くと、後で手続きが止まることがあります。
■中編まとめ
遺産分割協議書に載せる財産は、単に財産名を書けばよいわけではありません。
預貯金であれば金融機関や口座番号、不動産であれば登記簿上の表示、自動車や株式であれば手続き先が確認できる情報が必要になります。
大切なのは、相続人同士が分かるだけでなく、金融機関、法務局、運輸支局などの手続き先が確認できる形にしておくことです。
次回の後編では、載せない財産や、遺産分割協議書とは別に整理した方がよい費用精算についてお伝えします。
■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること
・相続財産整理、財産目録作成支援
・遺産分割協議書作成支援
・預貯金、不動産、自動車などの記載内容整理
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・相続人調査、相続関係説明図の作成
・必要に応じた司法書士、税理士、弁護士等との連携