前編では、古い戸籍は取得するだけでは足りず、手書きの文字や旧字体、昔の戸籍制度特有の記載を読み取る必要があるとお伝えしました。
中編では、古い戸籍の読み取りでつまずきやすい場面として、文字の読みにくさ、戸主や続柄の確認、次の請求先につながる記載の見落としについて整理しました。
後編では、古い戸籍の読み取りで遠回りしないために、どのように整理して確認していくのかをお伝えします。
■まずは戸籍を年代順に並べる
古い戸籍を確認するとき、大切なのは、取得した戸籍を年代順に整理することです。
届いた順番や、封筒のまま確認していると、被相続人がどの戸籍からどの戸籍へ移ったのか分かりにくくなります。
死亡時の戸籍から始めて、改製原戸籍、除籍謄本へと順番に遡りながら、戸籍の流れを確認していきます。
このとき、
・いつ戸籍が作られたのか
・どの戸籍から移ってきたのか
・いつ除籍されたのか
・次にどの戸籍へ移ったのか
を一つずつ確認します。
古い戸籍は、単独で読むよりも、前後の戸籍と並べて確認することで意味が見えてくることがあります。
また、確認済みの戸籍と、未確認の戸籍を分けて整理しておくことも大切です。古い戸籍が何通もある場合、頭の中だけで流れを追うのは難しくなります。
■分からない記載をそのままにしない
古い戸籍には、すぐには読めない文字や、意味が分かりにくい記載があります。
「読めないけれど、おそらく関係ないだろう」と流してしまわないことが大切です。
相続人調査では、婚姻、離婚、養子縁組、認知、転籍、分家などの記載が重要になることがあります。
小さな記載でも、次に確認すべき戸籍や、相続人の範囲に関わる場合があります。
もちろん、すべての記載が相続手続きに直接影響するわけではありません。
しかし、影響するかどうかを判断するためにも、内容を確認する必要があります。
■戸籍を「読む」だけでなく「つなげる」
古い戸籍の確認で重要なのは、1通ごとの内容を読むことだけではありません。
戸籍と戸籍がどのようにつながっているかを確認することです。
例えば、ある戸籍に「婚姻により除籍」と記載されていれば、婚姻後の戸籍を確認する必要があります。
「転籍」と記載されていれば、転籍先の本籍地を確認します。
「養子縁組」の記載があれば、実親との関係や養親との関係を含めて、相続関係の確認が必要になる場合があります。
つまり、古い戸籍の読み取りは、文字を読む作業であると同時に、相続関係の流れをつなげる作業でもあります。
■後編まとめ
古い戸籍の読み取りで遠回りしないためには、戸籍を年代順に整理し、前後のつながりを確認することが大切です。
読めない記載や意味が分かりにくい記載をそのままにせず、相続関係に影響するかどうかを確認する。
戸籍を取得すること、読むこと、つなげること。
この三つがそろって初めて、相続人調査の土台が整います。
古い戸籍の確認は地味な作業ですが、相続手続きを正確に進めるうえで、重要な工程です。
■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること
・戸籍収集など相続手続きの初動支援
・改製原戸籍、除籍謄本など古い戸籍の確認
・出生から死亡までの戸籍の確認、収集
・相続人調査、相続関係説明図の作成
・戸籍のつながりや不足書類の確認
・遺産分割協議書作成支援
・必要に応じた司法書士、税理士、弁護士等との連携