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    前編では、内縁の配偶者がいる相続が、
    強い感情的対立を生みやすい理由を整理しました。

    中編では、内縁の配偶者は、法律上どこまで主張できるのか
    実務で必ず整理すべきポイントを解説します。

    ■内縁の配偶者に相続権はあるのか

    結論から言うと、内縁の配偶者には法定相続権はありません。

    民法上、相続人になれるのは、
    配偶者(法律婚)と血族相続人に限られます。

    どれほど長く同居していても、生活を共にしていても、
    婚姻届を提出していなければ、原則として相続人にはなりません。

    この点が、内縁関係の相続で最も大きな法的な壁になります。

    ■「家族だった」ことは全く評価されないのか

    では、内縁の配偶者の「家族として支えてきた」という主張は、
    全く意味がないのでしょうか。

    答えは、相続人にはなれないが、考慮される余地はあるです。

    実務では、内縁の配偶者が次のような主張をすることがあります。

    ・被相続人の生活を支えていた
    ・長期間にわたり介護を担っていた
    ・事業や財産形成に貢献していた

    これらは、相続権そのものとは別の形で、問題になる可能性があります。

    ■特別寄与料という制度

    比較的新しい制度として、特別寄与料があります。

    これは、相続人ではない人が、被相続人の療養看護などに
    特別な貢献をした場合に、相続人に対して金銭請求ができる制度です。

    内縁の配偶者も、要件を満たせば特別寄与料を請求できる可能性があります。

    ただし、

    ・無償で
    ・通常期待される範囲を超える
    ・客観的に認められる貢献

    が必要であり、簡単に認められるものではありません。

    ■生前贈与や遺言がない場合の現実

    被相続人が、生前に何も準備していなかった場合、
    内縁の配偶者の立場は非常に不安定になります。

    ・住んでいた家を失う可能性
    ・預金に一切触れない
    ・法定相続人の判断に左右される

    「家族として生きてきた」という感覚と、「法律上の立場」のギャップが、
    ここで一気に表面化します。

    ■法定相続人側が警戒すべき点

    一方、法定相続人側も注意が必要です。

    内縁の配偶者の存在を軽視したり、
    一方的に排除しようとすると、

    ・話し合いが長期化する
    ・感情的対立が深まる
    ・法的紛争に発展する

    といったリスクが高まります。

    「権利がない=無視してよい」ではありません。

    ■中編まとめ

    ・内縁の配偶者に法定相続権はない
    ・長年の同居だけで相続人にはならない
    ・特別寄与料など主張できる余地はある
    ・生前対策がないと立場は不安定
    ・相続人側も対応を誤ると紛争化しやすい

    次回の後編では、内縁の配偶者がいる場合の現実的な落としどころ
    揉めないための生前対策を解説します。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・内縁関係がある相続案件の法的整理
    ・特別寄与料の検討・整理
    ・法定相続人との話し合い支援
    ・遺言書・生前対策の助言
    ・専門家と連携した相続サポート


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