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    相続の相談で、近年とくに増えているのが
    「お墓をどうするか」での対立です。

    「墓じまいをしたい」
    「先祖代々のお墓を勝手に動かすなんてあり得ない」

    この問題は、預貯金や不動産以上に、
    感情が正面からぶつかるテーマでもあります。

    今回は、なぜ墓じまいや改葬が、
    相続トラブルに発展しやすいのか、
    その入口部分を整理します。

    ■Aさん家族のケース

    亡くなったのは父・Aさん。
    実家には、代々引き継がれてきたお墓がありました。

    相続人は次の3人です。

    ・長男(地元在住)
    ・長女(道外在住)
    ・次男(転勤が多い)

    葬儀後、相続手続が一段落した頃、
    長女がこう切り出しました。

    「正直、このお墓…誰が守るの?」
    「私は遠方だし、管理できない」

    すると長男が反発します。

    「先祖代々のお墓だぞ」
    「簡単に墓じまいなんて言うな」

    この一言をきっかけに、家族の話し合いは止まってしまいました。

    ■「管理できない現実」と「気持ち」の衝突

    墓じまいの話がこじれやすい理由は、現実的な問題と感情の問題が正面衝突するからです。

    ・高齢化で墓参りが難しい
    ・後継者がいない
    ・遠方で管理できない
    ・費用負担が重い

    こうした事情は、誰にでも起こり得ます。

    一方で、お墓は単なる不動産ではありません。

    ・先祖への敬意
    ・家の歴史
    ・親との思い出

    これらが絡むため、「合理的な提案」が
    「冷たい判断」と受け取られやすいのです。

    ■墓じまいは「相続」と切り離せない

    多くの方が、墓じまいは相続とは別の問題だと考えがちです。

    しかし実務では、相続と密接に結びついています。

    ・誰が管理するのか
    ・費用は誰が負担するのか
    ・今後の承継者はどうするのか

    これらを決めないまま相続を終えると、後になって必ず問題が表面化します。

    ■「勝手に進める」が最大の火種

    墓じまい・改葬で最も避けたいのは、一人で話を進めてしまうことです。

    ・合意がないまま手続きを始める
    ・費用を立て替えて既成事実を作る
    ・事後報告で済ませる

    これらは、家族関係に深い溝を残します。

    「良かれと思って」が、最悪の結果を招くことも少なくありません。

    ■前編まとめ

    ・墓じまいは感情対立が起きやすい
    ・現実的負担と先祖への思いが衝突する
    ・相続と切り離して考えると後で揉める
    ・独断で進めることが最大のリスク

    次回の中編では、墓じまい・改葬は法的にどう扱われるのか
    実務で必要な整理ポイントを解説します。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・墓じまい・改葬を含めた相続整理
    ・家族間の役割・費用負担の整理
    ・感情対立を踏まえた話し合い支援
    ・改葬許可申請などの実務サポート
    ・相続トラブルを防ぐための事前整理


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