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    前編では、遺品が勝手に処分されることで、
    相続全体が一気にこじれてしまう入口を整理しました。

    中編では、遺品の多くが相続財産となり、
    相続開始後は相続人全員の共有状態になること、
    そして勝手な処分が法的にも問題になり得る点を解説しました。

    後編では、では実務上、どう整理すれば「戦争」にならずに済むのか
    という現実的な落としどころを考えていきます。

    ■Aさん家族が選んだ現実的な対応

    母・Aさんの遺品を巡って対立した兄妹は、
    当初、感情的な言葉の応酬が続いていました。

    「相談もなく捨てたのは許せない」
    「善意で片付けただけなのに責められるのは納得できない」

    このままでは遺産分割の話も進まないため、
    一度立ち止まり、事実関係を整理することから始めることになりました。

    ・何が処分されたのか
    ・いつ、誰の判断で処分したのか
    ・金銭的価値のある物は含まれていないか

    感情ではなく、事実を整理することで、
    ようやく冷静な話し合いの土台ができました。

    ■遺品問題は「取り戻す」より「整理する」

    実務では、すでに処分されてしまった遺品を
    元に戻すことはほとんど不可能です。

    そのため、「誰が悪いか」を追及し続けるよりも、
    どう整理するかに視点を切り替えることが重要です。

    ・金銭的価値があった物があれば評価する
    ・遺産分割の中で考慮する
    ・今後の遺品の扱いルールを決める

    こうした整理を行うことで、
    相続全体を前に進めることができます。

    ■形見分けを進める際の実務ポイント

    後編で強調したいのは、
    形見分けは「早い者勝ち」ではない、という点です。

    実務では、次のような進め方が有効です。

    ・一度すべての遺品をリストアップする
    ・相続人全員で確認する
    ・希望が重なった場合は話し合いで調整する

    形式ばった手続きに見えますが、この一手間が、
    後々の不満や誤解を大きく減らします。

    ■感情を無視しないことが最大の予防策

    遺品や形見分けの問題は、
    法律だけでは解決しきれません。

    「思い出を奪われた」
    「大切にしていた気持ちを軽んじられた」

    こうした感情を無視したまま進めると、
    たとえ法的に正しくても、相続全体が破綻してしまいます。

    だからこそ、早い段階で
    「勝手に処分しない」
    「必ず共有する」
    という姿勢を示すことが重要です。

    ■後編まとめ

    ・遺品トラブルは事実整理から始める
    ・過去を責めるより、今後の整理を重視する
    ・形見分けは全員参加が基本
    ・感情への配慮が相続全体を守る

    遺品の問題は、金額よりも、
    家族の記憶や感情が深く関わります。

    だからこそ、少し立ち止まり、丁寧に進めることが、
    「争族」を防ぐ最大のポイントになります。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・遺品整理と相続財産の切り分け
    ・勝手な処分があった場合の状況整理
    ・形見分けを巡る合意形成サポート
    ・感情対立を踏まえた実務的助言
    ・相続トラブルを防ぐための事前整理


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