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    前編では、相続人の中に破産者がいても、
    相続権そのものは失われないという基本を整理しました。

    中編では、実務で最も混乱しやすい
    「破産の状況によって、相続分の扱いがどう変わるのか」
    を解説します。

    ■Aさん家族の状況をもう一度整理

    父・Aさんが亡くなり、相続人は次の3人です。

    ・妻のBさん
    ・長男
    ・次男Cさん(過去に自己破産)

    家族が一番悩んだのは、
    「Cの破産はもう終わっているが、本当に問題ないのか」
    という点でした。

    この判断を誤ると、
    遺産分割のやり直しや、
    第三者(債権者)の介入につながることがあります。

    ■① 破産手続が「まだ終わっていない」場合

    まず注意が必要なのが、破産手続が継続中のケースです。

    この場合、破産者が相続によって取得する財産は、
    破産財団に組み入れられる可能性があります。

    つまり、相続分は破産者本人の自由になるのではなく、
    破産管財人が管理し、債権者への配当に回される対象になります。

    この状態で遺産分割を行う場合、
    ・破産管財人の関与
    ・場合によっては裁判所の判断

    が必要となり、家族だけで完結させることはできません。

    ■② 破産手続は終了、免責が確定している場合

    次に多いのが、すでに破産手続が終了し、免責も確定しているケースです。

    この場合、相続開始後に取得した財産は、原則として破産財団には含まれません。

    ただし、「免責されていれば完全に安全」というわけではありません。

    ・遺産分割の内容が不自然な場合
    ・債権者を害する目的が疑われる場合

    には、後から問題視される余地が残ることもあります。

    ■③ 家族間の“配慮”が逆効果になることも

    実務でよくあるのが、家族なりの配慮が、
    かえってリスクを高めてしまうケースです。

    例えば、
    ・「現金は渡さず、不動産だけにする」
    ・「名義だけ取得させて、実際には使わせない」

    こうした対応は、形式と実態が一致しないため、
    後から争点になりやすいポイントです。

    善意であっても、結果として
    他の相続人まで巻き込まれることがあります。

    ■中編まとめ

    ・破産の段階で相続分の扱いは大きく変わる
    ・管財中は、家族だけで分けることはできない
    ・免責後でも、分け方次第でリスクは残る
    ・感情的な配慮より、法的整理が優先

    次回の後編では、相続人に破産者がいる場合に、実務上どこに落としどころを見出すのか
    他の相続人を守るための具体的な考え方を解説します。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・破産手続の状況確認と相続への影響整理
    ・遺産分割前のリスクチェック
    ・破産管財人が関与するケースの整理
    ・相続放棄や分割方法の選択支援
    ・弁護士・司法書士と連携した相続対応


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