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    相続の相談で、意外と多いのが「相続人に未成年の子がいるケース」です。

    「母親が親権者なんだから、まとめて決められるのでは?」
    そう思われがちですが、実務ではそう簡単には進みません。

    今回は、よくある事例をもとに整理します。

    ■Aさん家族のケース

    亡くなったのは父・Aさん。
    相続人は次の3人でした。

    ・妻のBさん
    ・長男(20歳・大学生)
    ・次女(15歳・未成年)

    遺産は、
    ・自宅不動産
    ・預貯金
    と、ごく一般的な内容です。

    Bさんはこう考えました。
    「私が親権者だし、未成年の娘の分も含めて話をまとめよう」

    ところが、ここに大きな落とし穴があります。

    ■未成年者は「単独で相続の判断ができない」

    未成年者は、法律上、
    遺産分割協議を単独で行うことができません

    そのため、原則として法定代理人(多くは親権者)が代わりに手続きを行います。

    ここまでは、Bさんの理解どおりです。

    しかし問題は、その法定代理人が、同時に相続人でもある場合です。

    ■親権者でも「利益相反」になるケース

    今回のケースでは、母のBさん自身も相続人です。

    つまり、
    ・Bさん自身の取り分
    ・未成年の娘の取り分

    この2つを、同じ人が決める立場になります。

    このような状態を、法律上「利益相反」といいます。

    たとえ悪意がなくても、「母親が自分に有利な分け方をした」と
    後から疑われる余地があるため、原則としてそのまま遺産分割を進めることはできません。

    ■家庭裁判所が関与する場面

    このような場合、家庭裁判所で特別代理人の選任が必要になります。

    特別代理人とは、未成年の子の立場だけを守るために、一時的に選ばれる代理人です。

    ・遺産分割の内容が妥当か
    ・未成年者に不利になっていないか

    を第三者の立場でチェックします。

    この手続きを経て、はじめて遺産分割協議が成立します。

    次回の中編では、
    特別代理人は誰がなるのか
    どのくらい時間や費用がかかるのか
    を、さらに具体的に解説します。

    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・未成年相続人がいる場合の手続全体の整理
    ・利益相反に該当するかの事前判断
    ・特別代理人選任申立ての準備サポート
    ・遺産分割協議書作成に向けた実務整理
    ・弁護士・司法書士と連携した相続対応


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