• 相続専門!国際関係業務にも強い!21年間の行政経験を踏まえて、皆様をサポートします!

    「遺言書には“長男にすべて相続させる”と書いてありました。
    でも、それって本当に許されるんですか?」

    相続の現場で、非常に多い相談です。
    ここで登場するのが、遺留分侵害額請求という制度です。

    前編では、
    遺留分とは何か/なぜこの制度が“公平”を巡る争いを生みやすいのかを、
    ケースを通じて整理します。


    ■ケース:遺言書に書かれた「全財産を長男に」

    被相続人は父。
    相続人は、長男Aさん、長女Bさん、次男Cさんの3人兄弟です。

    父は遺言書で、
    「全財産を長男Aに相続させる」
    と明記していました。

    Aさんは、
    「父の面倒を一人で見てきたのは自分だ。これは当然だ」
    と考えています。

    一方、BさんとCさんは、
    「何ももらえないのはおかしい」
    と強い不満を抱きました。

    ここで問題になるのが、
    遺留分侵害額請求ができるかどうかです。


    ■遺留分とは何か?

    遺留分とは、
    **一定の相続人に法律上保障された“最低限の取り分”**のことです。

    対象となるのは、

    • 配偶者
    • 直系尊属(親など)

    兄弟姉妹には、遺留分はありません。

    つまりこのケースでは、
    Bさん・Cさんには、
    遺留分を主張できる可能性があります。


    ■遺言書があっても「完全に自由」ではない

    よくある誤解が、
    「遺言書があれば、何を書いても通る」
    という考えです。

    確かに遺言書は強力ですが、
    遺留分を侵害する内容であれば、金銭請求の対象になります。

    ここが重要なポイントです。

    遺留分侵害額請求は、
    「遺言を無効にする制度」ではありません。
    あくまで、
    **侵害された分を“お金で調整する制度”**です。


    ■なぜ“公平”が争いになるのか

    遺留分を巡る争いが激しくなりやすい理由は、
    単なる金額の問題ではありません。

    • 「誰が親の面倒を見たか」
    • 「誰がどれだけ苦労したか」
    • 「親の気持ちはどこにあったのか」

    こうした感情の積み重ねが、
    「法律上の公平」と衝突します。

    遺留分は、
    法律上は“公平”を担保する制度ですが、
    家族感情の面では
    「納得できない制度」と感じられることも多いのです。


    ■前編まとめ

    ・遺留分とは、一定の相続人に保障された最低限の取り分
    ・遺言書があっても、遺留分侵害額請求は可能
    ・遺留分は遺言を無効にする制度ではない
    ・「公平」を巡る感情のズレが、兄弟間の対立を深める

    次回(中編)では、
    遺留分侵害額請求は具体的にどう計算され、どう請求するのか
    実務の流れを解説します。


    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    • 遺留分侵害の有無・対象者の整理
    • 遺言書内容のチェックとリスク分析
    • 遺留分を巡る初期対応の整理
    • 感情対立を見据えた事前整理・説明サポート
    • 弁護士と連携した遺留分対応支援

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です