• 相続専門!国際関係業務にも強い!21年間の行政経験を踏まえて、皆様をサポートします!

    「亡くなる直前、兄が母の預金を引き出していたらしい。」
    相続の現場で、この相談は本当に多いテーマです。通帳の出金履歴を見つけた瞬間、家族の空気が一変します。今回は、生前の“使い込み”をめぐって兄妹が対立したケースをもとに、前編では「何が問題になり、どこから確認すべきか」を整理します。

    ■ケース:通帳に残る“見覚えのない出金”

    被相続人は母Mさん。相続人は長男Aさん、長女Bさん、次女Cさんの3人です。
    母の死後、遺産の整理を始めたBさんが通帳を確認すると、過去1〜2年の間に、数十万円単位の出金が繰り返されていました。合計すると数百万円。
    Bさんは驚いてAさんに尋ねます。

    Aさんはこう答えました。
    「母の介護費や生活費に使った。頼まれて引き出しただけだ。」

    しかしBさんは納得できません。
    「領収書は?介護サービスの明細は?そもそも、どうしてあなたが暗証番号を知ってるの?」
    Cさんも不安が募り、兄妹の話し合いは感情的になっていきます。


    ■“使い込み”かどうかは、実はここが分かれ目

    この手の対立で難しいのは、出金があった=即「不正」とは限らないことです。
    生活費・医療費・介護費として本人のために使っていれば、問題にならない場合もあります。
    一方で、本人のためと言いながら、実際には子の生活費や借金返済に充てていたとなれば、話は別です。

    つまり争点はシンプルで、
    「誰のために、何に使ったのか」
    これを説明できるかどうかに尽きます。


    ■前編のポイント:まずは“証拠集め”から。責める前に整える

    この段階でいきなり「返せ」「泥棒だ」と責めると、相手は防御に回り、情報が出なくなります。
    そこで、最初にやるべきは次の整理です。

    • 出金履歴(通帳コピー・取引明細)の時系列化
    • 介護・医療の支出(領収書、明細、ケアプラン等)の有無
    • 同居・別居、介護の実態(誰が何をしたか)
    • Mさん自身の意思(依頼・贈与・委任の有無をうかがえる事情)

    Bさん・Cさんには、まず「疑う」よりも「並べる」ことを提案しました。数字と資料を並べると、感情が少し冷め、論点が見えます。


    ■ここから先、争いを拡大させないために

    次回(中編)では、
    ・兄が「母に頼まれた」と言う場合、何をどう確認するか
    ・介護をしていた側の“立証”はどこまで必要か
    ・遺産分割の話し合いにどう組み込むか
    を、実務的に解説します。


    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    • 相続関係説明図の作成、戸籍収集
    • 通帳・取引明細の整理(時系列表の作成)
    • 使途資料(領収書・明細等)の整理と論点抽出
    • 相続人間の説明資料作成(感情対立を抑える“見える化”)
    • 遺産分割協議書案の作成支援
    • 事案に応じた司法書士・弁護士との連携

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です