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    ■ 付言事項とは

    遺言本文(誰に何を承継させるか)に添えて書く「気持ち・背景説明・家族へのメッセージ」です。法的な拘束力はありませんが、相続人が遺産分割の方向性を考える際の指針となり、争いを予防する効果が期待できます。自筆証書・公正証書いずれの遺言にも入れられます。

    ■ 書くと良い内容の例

    • 具体的な配分にした理由や経緯(生前の援助、事業手伝い、介護負担 など)
    • 家族への感謝・ねぎらい、今後の協力依頼(連絡方法、遺品整理の考え方 など)
    • 自宅・墓所・仏壇・ペットなど祭祀・管理の希望
    • 事業承継や実家不動産の維持方針(売却の可否、管理費の負担イメージ)
    • 寄付の意図や社会貢献に関する考え

    ■ 伝え方のコツ

    • 短い文で一つの要点に。感情の言い切りより「お願いします」「望みます」を基本に。
    • 他の相続人を傷つける表現や、法令・契約に反する強制的な指示は避ける。
    • 日付・署名を付け、遺言本文と区別して見出しを付けると読みやすい。
    • 将来の事情変更に備え、**絶対表現(必ず・永久に)**は控える。
    • 宗教・介護・医療・財産運用など高度な判断が絡む場合は、別紙に丁寧に説明し要点だけ本文へ。

    ■ 簡単な文例(参考)

    • 「長年、母の介護に尽くしてくれた長女に深く感謝します。この思いから、自宅を長女に相続させる内容としました。」
    • 「兄弟姉妹は互いに連絡を取り合い、円満に協議してください。意見が違う場合は、専門家の助言を得て合意形成を図ることを望みます。」
    • 「先祖代々の墓所は無理のない範囲で維持をお願いします。負担が大きい場合は改葬も選択肢と考えています。」

    ■ 注意点

    付言は法的効力を補完するものではありません。配分や遺言執行者の指定など、権利義務に関わる事項は遺言本文に明確に。税務評価や登記の可否など専門判断が必要な記載は避け、希望・背景説明に留めましょう。

    ■ 小樽つちや行政書士事務所のサポート

    想いを言葉にするヒアリング、付言草案の作成支援、遺言本文との整合チェック、公証役場との事前連絡等を丁寧にお手伝いします(法的判断は公証人・税務は税理士へ連携)。まずはお気軽にご相談ください。


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