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    相続では、被相続人(亡くなった方)が生前に特定の相続人へ特別な利益を与えていた場合、その分を相続分の計算に反映する制度があります。これを「特別受益(とくべつじゅえき)」といいます。
    今回は、この特別受益の考え方や具体例、手続き上の注意点をわかりやすく解説します。

    ■ 特別受益の基本的な考え方

    特別受益とは、被相続人が生前に相続人へ与えた利益のうち、「相続分の先渡し」とみなされるものです。
    相続は本来、相続開始時点の財産を基準に分けますが、生前に多額の贈与や援助を受けている相続人がいると公平性を欠く可能性があります。そこで、特別受益分をいったん相続財産に戻して(これを「持ち戻し」といいます)、改めて相続分を計算します。

    ■ 特別受益とされる主な例

    特別受益とみなされるのは、民法で大きく次の3つが代表的です。

    • 生前贈与
      高額な現金や不動産などを贈与された場合。
    • 結婚資金
      結婚式の費用や新居購入資金など、通常の範囲を超える援助。
    • 住宅取得資金
      家を買うために親から資金を出してもらった場合。

    ただし、日常的な生活費の援助や、社会通念上「通常の範囲」といえる祝い金などは特別受益には含まれません。

    ■ 特別受益の計算方法

    特別受益がある場合は、以下の手順で相続分を計算します。

    1. 相続開始時の財産に、特別受益分の価額を加える(持ち戻し)
    2. その合計額をもとに各相続人の相続分を算定
    3. 特別受益を受けた相続人は、受けた分を相続分から差し引く

    ■ 特別受益に関するトラブルを避けるために

    • 証拠の確保
      贈与契約書や振込記録などを残しておくことが重要です。
    • 遺言書での意思表示
      被相続人が「持ち戻し不要」とする意思を遺言書で明確にすれば、特別受益として計算しないことも可能です。
      ただし、この場合でも、遺留分を侵害していると相続人から請求があった場合には、遺留分侵害額請求が優先されることに注意が必要です。
    • 専門家への相談
      特別受益かどうかの判断は、金額や贈与の経緯によって異なります。

    ■ おわりに

    特別受益は、相続の公平性を保つための大切な制度です。しかし、当事者間の認識や感覚の違いから、相続トラブルの火種にもなりやすいテーマです。
    当事務所では、特別受益の有無や制度の説明、必要書類の収集、相続関係説明図の作成などをサポートしています。
    相続税の計算や申告が必要な場合は、信頼できる税理士をご紹介し、連携して対応いたしますのでご安心ください。


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