前編では、代襲相続がある場合、「亡くなっているから関係ない」とは限らず、その方の子が相続人として関係してくることがあるとお伝えしました。
中編では、実際の相続手続きで、代襲相続がある場合につまずきやすい場面について整理します。
■「子どもがいるかどうか」の確認が必要になる
代襲相続でまず重要になるのは、本来相続人となるはずだった方に子がいるかどうかです。
例えば、被相続人の子が先に亡くなっている場合、その方に子がいれば、孫が代襲相続人となることがあります。
兄弟姉妹が相続人となる場面では、亡くなった兄弟姉妹に子がいれば、甥や姪が相続人として関係してくることがあります。
ご家族としては、「亡くなった兄には子どもがいなかったはず」と記憶している場合もあります。
しかし、相続手続きでは、記憶だけで判断するのではなく、戸籍で確認する必要があります。
ここを確認しないまま進めると、本来協議に参加すべき相続人を見落とすおそれがあります。
■確認する戸籍が枝分かれする
代襲相続がある場合、戸籍調査は被相続人本人だけでは終わりません。
亡くなった相続人についても、出生から死亡までの戸籍を確認し、その方に子がいるかどうかを確認します。
さらに、その子についても現在の戸籍や住所につながる資料を確認する必要が出てくることがあります。
つまり、戸籍調査が一つの線ではなく、枝分かれして広がっていくのです。
実務では、
・被相続人本人の戸籍
・先に亡くなった相続人の戸籍
・その子の戸籍
・現在の氏名や本籍につながる戸籍
を順番に確認していきます。
この枝分かれを整理しないまま進めると、どこまで確認できていて、どこが未確認なのか分かりにくくなります。
代襲相続があると、必要な戸籍の枚数が一気に増える理由はここにあります。
■関係が遠い相続人への説明が必要になる
代襲相続では、相続手続きに関係する方が、被相続人と直接交流が少ない場合もあります。
特に甥や姪が相続人となる場合、
「なぜ自分がこの相続に関係するのか」
「なぜ署名押印や印鑑証明書が必要なのか」
と疑問に思われることがあります。
戸籍上は相続人であることが確認できても、その方がすぐに事情を理解できるとは限りません。
そのため、いきなり遺産分割協議書を送るのではなく、まず相続関係を整理し、なぜ協力をお願いする必要があるのかを説明することが大切です。
相続手続きでは、戸籍上の確認だけでなく、人に理解してもらうための段取りも重要になります。
■中編まとめ
代襲相続がある場合、本来相続人となるはずだった方に子がいるかどうかを戸籍で確認する必要があります。
そのため、戸籍調査は枝分かれし、確認すべき書類が一気に増えることがあります。
また、孫、甥、姪など、被相続人との関係が少し離れた方に説明し、協力をお願いする場面も出てきます。
次回の後編では、代襲相続がある場合に、実務ではどのように相続関係を整理し、手続きを進めていくのかをお伝えします。
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