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    前編では、口座凍結は相続財産を保全するための出発点であり、自由な出金や引落しが止まることで、生活上の支払いにも影響が広がりやすいことを整理しました。

    中編では、公共料金、施設費、年金、葬儀費用、立替えなど、ご家族が実際に困りやすい典型例を見てきました。

    では、こうした混乱を大きくしないために、凍結後はどのような順序で整理すべきでしょうか。

    後編では、実務上の進め方を整理します。


    ■まずは「何が止まるか」を一覧にする

    口座凍結後に大切なのは、慌てて動くことではなく、その口座に結びついていた支払いと入金を整理することです。

    たとえば、公共料金、施設費、家賃、カード引落し、年金振込などを一覧にして、何が止まり、何を別の方法で対応する必要があるのかを見える化します。
    ここを曖昧にしたままにすると、後から二重払い、未払い、説明不足が起こりやすくなります。


    ■当面必要なお金は立替えも含めて記録を残す

    凍結直後は、葬儀費用や当面の支払いを相続人の誰かが立て替えることがあります。
    このとき重要なのは、後で精算できるよう、何にいくら使ったかを記録しておくことです。

    領収書、請求書、振込控え、メモを残しておけば、後の遺産分割や説明がしやすくなります。
    相続では、払ったこと以上に、後で説明できることが重要です。


    ■口座単体ではなく、預貯金全体を把握する

    一つの口座が凍結されたとしても、それだけで預貯金全体が見えたことにはなりません。
    普通預金、定期預金、他行口座などを含めて、全体像を整理する必要があります。

    この全体像が見えて初めて、遺産分割や払戻し方法の検討が進めやすくなります。
    凍結後は、一口座の問題として終わらせず、預貯金全体の把握につなげる視点が大切です。


    ■相続手続きにつなげる準備を進める

    最終的には、相続人調査、必要書類の収集、遺産分割協議書の作成などを進め、金融機関の相続手続へつなげていくことになります。

    つまり、口座凍結後に本当に必要なのは、
    「いつ解除されるのか」
    と焦ることより、
    「相続手続に進む準備を整えること」
    です。


    ■後編まとめ

    ・凍結後は支払いと入金の流れを一覧にすることが重要
    ・立替えが生じた場合は記録を残しておくべきである
    ・一口座ではなく預貯金全体を把握する視点が必要
    ・最終的には相続手続につなげる準備を進めることが大切

    口座凍結後の混乱を小さくするには、止まったことに振り回されるのではなく、支払い、立替え、預貯金全体、相続手続への準備という順に整理することが重要です。凍結は終わりではなく、相続手続の入口にすぎません。


    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・戸籍収集など相続手続きの初動支援
    ・相続人調査、相続関係説明図の作成
    ・預貯金相続手続きの整理支援
    ・遺産分割協議書作成支援
    ・必要に応じた司法書士、税理士等との連携


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