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    相続手続きというと、まず
    「戸籍を集めれば進む」
    というイメージを持たれる方が多いかもしれません。

    たしかに、戸籍収集は相続手続きの基本です。
    被相続人の出生から死亡までの戸籍をたどり、相続人を確定することは、預貯金の解約や不動産の名義変更の出発点になります。

    しかし実務では、
    「とにかく戸籍を集めれば終わる」
    と思っていたのに、途中で手続きが止まってしまうことが少なくありません。

    それは、戸籍そのものの取得が大変だからというより、戸籍を集めた先に、相続関係の整理や追加資料の確認が必要になるからです。

    今回は前編として、戸籍を集めるだけのはずなのに、なぜ相続手続きが止まりやすいのか、その基本的な構図を整理します。


    ■戸籍は「集めること」より「つながること」が重要

    相続手続きでは、単に戸籍の枚数をそろえればよいわけではありません。

    大切なのは、被相続人の出生から死亡までの身分関係が、戸籍の流れとしてきちんとつながって確認できることです。
    途中で戸籍が抜けていたり、転籍や改製原戸籍の読み取りが不十分だったりすると、相続人の確定ができず、そこで手続きが止まります。

    つまり、戸籍は“たくさん取ったか”ではなく、
    “相続関係が連続して読めるか”
    が重要なのです。


    ■相続人が想定どおりとは限らない

    戸籍を集めて初めて分かるのが、相続人の範囲が当初の想定と違っていた、というケースです。

    たとえば、前婚の子がいた、認知した子がいた、代襲相続が生じていた、兄弟相続だと思ったら先順位の相続人がいた、ということがあります。

    この場合、最初に考えていた相続人だけで話を進めてしまうと、後からやり直しになります。
    戸籍収集は、単なる資料集めではなく、相続の前提を確認し直す作業でもあるのです。


    ■戸籍だけでは足りない場面がある

    さらに実務では、戸籍がそろっても、それだけで全ての手続きに進めるとは限りません。

    金融機関や法務局では、戸籍に加えて住民票、戸籍の附票、印鑑証明書、場合によっては事情説明の資料などが必要になることがあります。
    また、海外居住者がいる、帰化した相続人がいる、数次相続が絡んでいるといった場合には、戸籍の先にある整理が必要になります。

    そのため、
    「戸籍は集まったのに進まない」
    という事態が起こるのです。


    ■前編まとめ

    ・戸籍は集めることより、相続関係としてつながることが重要
    ・戸籍を見て初めて相続人の範囲が想定と違うと分かることがある
    ・戸籍がそろっても、追加資料や事情整理が必要な場面がある
    ・ 相続手続きは戸籍収集だけで完結するとは限らない

    相続手続きが止まるのは、戸籍を取る作業そのものより、戸籍から見える相続関係が想定より複雑だったり、その先に必要な整理が残っていたりするからです。
    次回の中編では、実際にどのような場面で戸籍収集後に手続きが止まりやすいのか、現場で多い典型例を整理していきます。


    ■小樽つちや行政書士事務所でサポートできること

    ・戸籍収集など相続手続きの初動支援
    ・相続人調査、相続関係説明図の作成
    ・遺産分割協議書作成支援
    ・戸籍の読み解きと追加資料整理の支援
    ・必要に応じた司法書士、税理士等との連携


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